[備食] おすすめ非常食!ローリンク備蓄法②「ポリ袋で炊飯」

予防・備災

非常時こそ!最小限の水で「ポリ袋炊飯」

ポリ袋で炊飯するときの方法とコツをご紹介します。

前回の記事では、ローリングストック(ローテーション備蓄)がしやすい食材として「お米」をご紹介しましたが、非常時の炊飯でひとつ困ったことが出てきます。炊飯後のお釜や炊飯鍋の洗浄です。ご飯のぬめりを取るのに結構な「水」を使うのですが、水道が止まった非常時では、それが思うように出来なくなります。

今回は、その問題を解決すべく、最小限の水でご飯が炊けるポリ袋での炊飯方法とコツをご紹介します。
ここでは赤十字社ボランティアの炊き出しでも使われている炊飯専用ポリ袋「ハイゼックス」で説明しますが、普通のポリ袋でも炊飯方法は同じです(ただし、普通のポリ袋は薄いので二重にして調理してください)。水不足の非常時にはとても重宝します。キャンプの時にもオススメです。

ハイゼックス炊飯袋(日本朝日株式会社)

素材:高密度ポリエチレン/サイズ:約100 ✕ 300mm/厚さ:0.03mm

調理方法

非常時を想定しているので、カセットコンロを使った炊飯方法をご紹介します。

  1. 袋に米1合(150g)と水200ccを入れます。
    袋に印刷されている目盛りは、持ち方によってズレるので、はじめての方は当てにしない方がよいです。あと今回は米研ぎをしない方法でご紹介してますが、洗米できるなら水は190ccでOKです。
  2. 浸水時間(30~120分)。
    米に熱を通りやすくするために浸水時間をしっかり取ってください。最低でも30分、理想は1~2時間です。
    ※9時間以上は浸水しないでください。理由はページ末尾の「デメリット」を参照
  3. アルミホイル(または耐熱皿)を鍋底に敷いてから注水。
    鍋底の熱で袋が破けないようにアルミホイルまたは耐熱皿を敷いてください。鍋に入れる水は口に入らないので、お風呂等の水でも大丈夫です。ただし入浴剤や石鹸が混ざった水は泡立つのでNG。
  4. 水の状態から炊飯開始。コンロは強火に。
    お米の入ったハイゼックスを鍋に入れ、水の状態から強火にかけます。沸騰してから炊飯開始するよりも、燃料を節約できます。
     
  5. 沸騰してから20分そのまま。
    沸騰してからもそのまま20分強火にかけてください。鍋から水があふれ出そうになったら、火を少し弱めて噴きこぼれないように調整してください。
    ※浸水に2時間かけていた場合は15分でも大丈夫です。 
  6. 蒸らし時間10分 → 出来上がり。
    米がふっくら炊けたら火を止めて、鍋からハイゼックス袋を取り出し、10分蒸らせば出来上がりです。 

その他 ─ 炊飯できるビニール袋いろいろ(炊飯専用ではありません)

炊飯専用ではありませんが、炊飯できるビニール袋は他にもありますのでご紹介します。ただしこちらは、ハイゼックスと比べて薄いので二重にして使用した方がよろしいかと思います。炊飯方法は「ハイゼックス」と同じです。

素材:ポリエチレン/サイズ:縦390 ✕ 横260mm/厚さ:0.015mm

素材:ポリエチレン/サイズ:約350 ✕ 210mm/厚さ:0.01mm

デメリット ─ 燃料消費ペースが心配

ポリ袋での炊飯は後片付けがとても楽で、最小限の水で済むのがメリットです。
ただし、一度の調理に30分以上かかります。その間ずっと沸騰状態を維持させるので、カセットコンロで調理する際は、燃費の消費量が心配になります。
燃料を少しでも節約するためには、お米の浸水に2時間位とり、前処理をしっかりしておきましょう。2時間くらい浸水しておけば、沸騰後の20分間調理を15分まで短縮できます。
※常温でのお米の吸水は2時間くらいでとまるので、それ以上の浸水はあまり意味がないです。
※最長でも9時間。それ以上の浸水は、米粒が崩れたり、細菌やカビが繁殖する可能性が高まります。

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