お米が主食のわれわれ日本人にとって、被災時に「ご飯」が食べられることは、体力的・精神的にも大きな支えになります。また、お米ならローリングストック(ローテーション備蓄)がしやすいので非常食のひとつとして取り入れるべきです。ガスや電気のライフラインがとまった時のために、キャンプに活用しても結構ですが、ここでご紹介する「カセットコンロでご飯を炊く方法」を、是非一度お試しください。
用意するもの
・カセットコンロ(カセットボンベ)※1
・鍋(普通の鍋でOKなのですが、文化鍋タイプだと噴きこぼれしにくいので便利)※2
・お米と水(普通のお米でOK)
※1) 今回はイワタニ製「カセットフー タフまる(CB-ODX-1)」を使用しました。火力が強くて、強風の中でも火が消えにくいのでアウトドア用としても最適です。
※2) 普通の鍋でも大丈夫なのですが、今回は炊飯中の状態が見えるようにHARIO製の「フタがガラスのご飯釜」を使いました。日本橋に本店を構える老舗ガラス専門店の逸品です。
炊飯の手順
- 鍋にお米と水を入れます。
お米と水の分量は下記のとおり。
・お米1合の場合、水225ml
・お米2合の場合、水450ml (または2.5合)
・お米3合の場合、水650ml (または3.5合) - 浸水時間(30~60分)。
浸水(夏30分、冬60分) → お米に透明感がなくなり全体が白濁したら浸水完了。
※十分に浸水しないとご飯に芯が残ることがあります。 - 【基本編】の火加減の調整
中火 → 沸騰(※1) → そのまま2分炊く → 火を少し弱めて3分 → 弱火5~7分 → 蓋をとって炊きあがりを確認(※2)(※3) → 火を止めて「5.蒸らし」へ
※1) 鍋の中からブクブク音。蓋から泡が吹きこぼれてくる。
※2) ごはんの表面や鍋肌から水や泡がブクブク出なくなればOK。蓋を開けたことで鍋内の温度が下がっているので、蒸らす前に、蓋を戻してから中火で5~10秒。
※3) HARIO製の炊飯鍋は蓋の穴から強めの「シュー」音が出て炊きあがりを知らせるので便利。
- 【らくらく編】噴きこぼれ回避手順
中火 → 沸騰(※1) → 弱火10~15分 → 蓋をとって炊きあがりを確認(※2)(※3) → 火を止めて「5.蒸らし」へ
- 蒸らし時間10分 → 出来上がり。
ご飯がふっくら炊けたら火を止めて、10分蒸らせば出来上がりです。ほぐしてお召し上がりください。
鍋で炊飯のデメリット
鍋で炊飯すると後片付けに結構な水を使います。非常時に水は貴重なので考えものなのですが、ご安心ください。後片付け不要で、最小限の水で炊飯する方法もあります。炊飯専用の専用ビニールを使った「節水の炊飯法」でご紹介しますので併せてご覧ください。